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翻訳、評論の分野で活動するSNSI研究員の古村治彦のブログ
by Hfurumura
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公明党と共産党

都議選の全議席が確定しました。

民主党が34議席から20議席も増やして、54議席となり、比較第一党となりました。民主党は立候補者58人中、54人が当選しました。一方、自民党は、改選前は、48議席から38議席へと後退しました。自民党も58人を候補者として立てましたが、20人の落選者を出すことになりました。公明党は23人全員が当選しました。与党の議席は61議席となりました。以下に記事を転載します。

(転載貼り付けはじめ)

「都議選 民主が圧勝第1党、自公は過半数割れ」

朝日新聞

2009年7月12日23時54分

  東京都議会議員選挙(定数127)が12日投開票され、民主党が改選前の34議席から54議席に躍進し、 自民党に代わって初の都議会第1党になった。自民は公明党と合わせた勝敗ラインの過半数(64議席)を  維持できず、議長選の汚職事件をめぐる「黒い霧解散」で38議席だった65年都議選に近い惨敗。自公の敗 北で与党内では衆院解散の先送り論が広がり、「麻生降ろし」が強まりそうだ。民主党は13日にも内閣不信 任決議案と首相問責決議案を提出する構えだ。首相が与党の抵抗を押し切って解散に踏み切れるか、問  責決議案の提出時に山場を迎えそうだ。石原慎太郎知事の都政運営にも大きく影響しそうだ。投票率は5  4.49%で、前回の43.99%を10.50ポイント上回った。

  「東京からの政権交代」を目指して前回の51人を上回る過去最多の58人を公認した民主党は現有34議 席を上回り、第1党を確実にした。

  全42選挙区で七つある1人区のうち5選挙区で当選、前回の2勝5敗から形勢を一転させた。さらに、16  選挙区ある2人区で公認候補の全員が当選、5選挙区ある3人区でも上位で当選を果たした。定数4人以上 の選挙区でも同じ勢いで、複数の候補を擁立し競わせて票を掘り起こす作戦が功を奏し、躍進した。

  一方、民主党の勢いに押された自民と公明(現有計70議席)は過半数を割り込んだ。

  58人を擁立した自民党は、麻生内閣の支持率が低迷するなか、無党派層の支持を得られず、都連幹事  長らベテラン議員が次々と落選。現有48議席を下回り、40年間守り続けた第1党の座を失った。

  同党は今回、告示前から麻生総裁(首相)が候補者57人の事務所などを訪れる異例の応援を展開。告示 後も閣僚や党幹部を相次いで応援に入れた。石原慎太郎都知事も選挙期間中、前回の20人を上回る36  人の支援に走ったが、逆風をはねのけられなかった。

  前回と同じ23人を公認した公明党は過去4回の都議選では公認候補全員が当選しており、今回も全員当 選を目標にした。支持母体の創価学会が組織をあげて支援した。

  共産党は前回まで全42選挙区に立てていた公認候補を39選挙区に絞り、候補者数は40人に。「都議会 野党は共産党だけ」と訴えたが、2大政党のはざまで厳しい戦いを迫られた。

  地域政党の東京・生活者ネットワークは5人を公認。友党の民主党の推薦を受けたが民主党と競合する 
 選挙区が多く埋没。8年前に失った議席の回復を目標に2人を公認した社民党も勢いがなかった。

http://www.asahi.com/politics/update/0712/TKY200907120254.html

(転載貼り付け終わり)

これで、与党幹部が言っていた、最低限の勝敗ラインである「与党で過半数(64議席)」は割り込みました。それで、今回の都議選は、与党の負けとなりました。しかし、民主党の圧勝は良いのですが、与党の惨敗とは言えないようです。それについて、考えを書いていきます。

公明党の地盤の固さには恐れ入りました。逆に言うと、上澄み、無党派の部分は全く期待できないのですが、それでも23人を当選させる力はさすがです。与党全体では負けと言いますが、公明党単独では、「負け」とは言えないと思います。まぁ、自民党には良い材料がなかったので、厳しい選挙となってしまいました。以下に記事を転載します。

(転載貼り付けはじめ)

「都議選 公明は23全候補が当選」

朝日新聞

2009年7月13日0時29分

  東京都議選で過去4回、公認候補全員を当選させてきた公明党は今回23人を擁立し、全候補が当選を果 たした。

http://www.asahi.com/politics/update/0713/TKY200907120272.html

(転載貼り付け終わり)

自民党が20人もの落選者を出しながら、与党全体で改選前の70議席から61議席に踏みとどまることができ、過半数からマイナス3ですんたのは、公明党の力だと思います。そして、自民党は、公明党の協力なしには、選挙は戦えないということを示しました。自民党の都議選候補者の多くが、複数区で敗れていますが、最後、公明党との「相討ち」となり、公明党が滑り込んだ選挙区が多かったようです。公明党は強いです。

次に民主党について考えてみると、20議席増は素晴らしい結果ですが、その分、共産党、生活者ネットワークの議席が減りました。また、社民党は議席を獲得することができませんでした。そう考えると、そうした少数政党の分も食べてしまっての結果であると言えます。また、民主党は第一党ではありますが、過半数は獲得していません。立候補者数が58なので、元々民主党単独で、過半数には届かないわけですが。それでは、民主党、共産党、生活者ネットワークの関係がどうなのかと言うと、一枚岩ではありません。それで、そうした少数政党を除いて考えてみます。与党(自民+公明):61対民主:54です。

共産党は、今回の選挙で苦しい結果となりました。昨今、格差社会の進行で、共産党に対する支持が増えている、とメディアなどで報道されましたが、5議席を減らしてしまいました。しかし、各候補者の得票数を見てみると、かなり善戦しています。最後の議席を自民党と争っている選挙区がいくつかありました。民主党に対する追い風を考えると、善戦したのではないかと思います。都議会運営についてですが、民主党とは行動しない、独自路線を打ち出すものと考えられます。そうしないと、埋没してしまいかねません。

こうして考えると、民主党の都議会運営は、これまでの自民党+公明党の与党体制に比べて、不安定になる可能性があります。

第3党の地位を死守し続ける公明党、民主党の陰に隠れてしまう共産党。ともに都市型政党で、支持基盤が重なっている(社会的弱者)ので、これから日本最大の都市である東京都でどのように活動していくのか注目に値します。格差社会、都市の貧困層を吸収した政党が、東京では生き残ることを許されると思います。これからの都議会運営では、公明党と、共産党が、それぞれ重要な位置、スイング・ヴォートを握ると思います。

ここからは関係ないこと、国政レベルについて書きます。はっきり言ってしまうと、公明党は、自民党の連立を解消するのが自然ではないかと考えます。もともと、社会的弱者への志向、平和主義の強い公明党が、ネオコンの代理店で会った自民党と一緒に行動するのが不自然であったと思います。もともと、保保連合(自民党+自由党、自自連立)成立後、それでも参議院で過半数を取れなかったので、公明党が引きずり込まれたのです。公明党は連立から離脱するのが自然ではないかと思います。

共産党は逆に、民主党についていく、もしくは思い切って連立を組んでしまうことが大切ではないかと思います。ヨーロッパで流行った、民主・左派連立政権を樹立することです。それによって、共産党に対するアレルギーが減少し、支持が拡大すると思います。これはかなり難しいことかもしれませんが。

またまた、関係ないこと。今回の都議選は、国政とリンクされて考えられていて、衆議院選挙の「前哨戦」と位置付けられていました。報道でも、都政の問題ではなく、国政選挙のシミュレーションとなってしまいました。来る衆議院選挙も今回のような結果になるのではないかと思います。与党で過半数割れ、だけど、民主党も良いところまで行くけど、過半数は獲得できない、みたいな感じになるのではないかと思います。そうなると、少数政党の存在が大きくなりますね。

長くてすいません、まぁ誰も読まないか。
by Hfurumura | 2009-07-13 01:48 | 日本政治
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