翻訳、評論の分野で活動するSNSI研究員の古村治彦のブログ
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カテゴリ:pivot to Asia( 4 )

pivot to Asia関連記事③

アメリカが作り上げた“素晴らしき"今の世界

ロバート・ケーガン / ビジネス社



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オバマ大統領による太平洋への基軸の転換(Obama’s Pacific Pivot)

ジョセフ・ナイ(Joseph S. Nye)筆
2011年12月6日
プロジェクト・シンジケート(Project Syndicate)
http://www.project-syndicate.org/commentary/obama-s-pacific-pivot


マサチューセッツ州ケンブリッジ発―アジアが世界の中心に帰ってきた。アジアの回帰は21世紀のパワーシフトを象徴する動きである。1750年当時、アジアは、世界の総人口と総生産の5分の3を誇っていた。ヨーロッパとアメリカで産業革命(Industrial Revolution)が起こった後、アジアの世界に占める総生産の割合は減少し続け、1900年には5分の1にまで落ちた。アジアは、2050年までに、世界に占める総生産の割合を300年前の水準にまで戻すことになるだろう。

 アメリカがこのアジアの成長を抜け目なく利用することはなかった。それどころか、アメリカは21世紀の最初の10年をイラクとアフガニスタンでの戦争で無駄にしてしまった。ヒラリー・クリントン国務長官は、最近の演説で、ようやく、アメリカの外交政策は東アジアに「転換(pivot toward)」すると述べた。

バラク・オバマ大統領は、オーストラリア北部の基地に米海兵隊2500人を駐屯させるという決定を下した。これは、政策の転換のサインである。加えて、2011年11月に大統領の出身地ハワイで開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の席上、オバマ大統領は、環太平洋パートナーシップ協定(Trans-Pacific Partnership、TPP)と呼ばれる新しい貿易に関する枠組みづくりの推進に言及した。オバマ大統領のこれら2つの行動は、アジア・太平洋地域に対して、「アメリカはこの地域に関与する大国であり続ける」というメッセージを発したことになる。

アメリカの外交政策のアジアへの転換(pivot toward Asia)は、世界の他の地域がアメリカにとってもはや重要な存在ではなくなったということを意味するものではない。ヨーロッパ全体は、中国に比べて、経済規模がより大きく、より豊かである。しかし、オバマ大統領の国家安全保障担当補佐官のトム・ドニロンは次のように述べている。「ここ数年のアメリカの外交政策は、イラクとアフガニスタンでの戦争で動きが取りにくい状況にあった。また、テロ、イランと北朝鮮による核兵器開発の脅威、アラブ諸国の人々の蜂起などに気を取られすぎていた」と。2011年11月、オバマ大統領はアジア各国を歴訪した。この歴訪を通じて、オバマ大統領は、アメリカの外交政策の優先事項は、アジア地域を長期にわたり重視することだということを内外に示したのであり、政策を転換するということを明確に示したのである。

トム・ドニロンの発言の中に、「オバマ政権は、活力にあふれたアジア地域を戦略的に優先する。オバマ大統領は、危機的状況に直面しているが、決して国の舵取りを誤ることはしないという決意を固めている。その決意をアジア地域に関与することで明確に示している」という文言があった。オバマ政権はまた、国防予算に関する議論の結果がどのようなものとなろうとも、「私たちは、アジア太平洋地域におけるアメリカのプレゼンスを維持するために、この地域に必要な規模の米軍は駐留させる」と発表した。

2011年11月のオバマ大統領のアジア歴訪は、中国へのメッセージであった。2008年に金融危機が起きた。金融危機の発生後、中国人の多くは、アメリカは衰退し始めたという間違った考えを表明してきた。そして、こうした人々は、「中国は、南シナ海の領有権をめぐる紛争に関して、アメリカの同盟諸国や友好諸国のことなど気にせず、自分たちの主張を貫くべきだ」という間違った意見も述べてきた。オバマ政権発足後の1年間、政権の最優先事項は、中国との協力関係に置かれていた。しかし、中国の指導者たちは、これをアメリカの弱体化のサインだと誤って受け取った。

 その後、オバマ政権は中国に対して厳しい態度で接するようになった。ヒラリー・クリントン国務長官が、2010年7月にハノイで開催された東南アジア諸国連合の会議で、南シナ海の領有権をめぐる紛争を議題として提案した。このことは、オバマ政権の対中姿勢が厳しくなったことを示している。その後、中国の胡錦濤(Hu Jintao)国家主席が2011年1月、ワシントンを公式訪問した。この訪問自体は成功に終わった。しかし、中国のマスコミのほとんどは、アメリカが中国を「封じこめ」ようとし、中国の平和的台頭(peaceful rise)を阻止しようとしているという非難を行った。

中国は、アメリカが再び中国封じ込め(containment)政策を行うのではないかという不安に駆られている。ヒラリー・クリントン国務長官が、南シナ海での領有権争いを翌年(2012年)にフィリピンのマニラで開催される東アジアサミット(East Asia Summit)の議題にするように求めている。東アジアサミットには、オバマ大統領、胡錦濤(Hu Jintao)国家主席など地域の指導者たちが出席する。このようなアメリカの動きを中国は警戒している。

 しかし、アメリカの対中政策は、冷戦(Cold War)期の東側陣営に対する封じ込め政策とは異なる。アメリカとソ連とは限定された貿易関係と民間交流を行っているにすぎなかった。しかし、アメリカは中国にとって最大の海外市場である。また、アメリカは、中国の世界貿易機関(World Trade Organization)への参加を歓迎した。また、アメリカは毎年12万5000人の中国からの留学生を各大学に受け入れている。アメリカが対中政策を冷戦期に行ったような封じ込めにすると決めているのなら、アメリカは、中国に対して随分と温かい政策を行っていることになる。

米国防総省は、1995年以来、毎年「東アジア戦略レビュー」を発行している。これは国防総省における対アジア政策の指針である。この中で、アメリカ国防総省は、中国を貿易や交流プログラムを通じて国際システムの中に取り込むことを提案している。アメリカは同時に日本との同盟を強化することで、リスクの分散を図っている(hedge its bet)。このことは、中国を封じ込めることを意味しない。現在の中国の指導者たちは自分たちの後を引き継ぐ者たちの意図を予測することができない。アメリカは、彼らが平和的な態度を取ることを願っているが、どうなるかは誰にも分からないことである。日米同盟の強化という危険の分散は、アメリカ側の慎重さを示すものであって、決して中国に対して攻撃的になろうという意図を示すものではない。

アメリカ軍は、冷戦期のような形で、中国を「封じ込める」ことを望んでいない。しかし、アメリカ軍の存在は、将来の中国の指導者たちがいくつかの選択肢から自分たちが望む選択肢を選ぶことができる環境を作るための支援になる。私は1995年にアメリカ議会で証言をした。その時、中国に対して関与ではなく封じ込めを求める政治家たちがまだ存在していた。私は彼らに対して次のように発言した。「中国を封じ込めることができるのは中国だけです」と。

中国がアジア・太平洋地域において「いじめっ子」になるなら、地域の国々は、それに対抗するためにアメリカの陣営に参加することになる。2008年以来、中国の近隣諸国の多くがアメリカとの関係を強化してきているのは、中国が外交政策をより独善的になっていることが原因となっている。しかし、アメリカが最も望まないのは、アジア地域で第二次冷戦を起こすことである。

 米中両国がどんなに競争状態になっても、貿易、金融の安定、エネルギー安全保障、気候変動、伝染病の世界的流行に関する諸問題に対処するために、米中両国が協力することは、両国の利益となるものだ。米中の協力関係は、アジア地域全体にとっても利益となるものだ。オバマ政権のアジアへの政策大転換は、アジア地域の大きな潜在能力に気付いたからであり、中国を封じ込めるためではない。

(終わり)


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オバマ大統領の「アジアへの転換」は中国に対するリスク分散に有効だろうか?(Is Obama's 'Pivot to Asia' Really a Hedge Against China?)

ジェイムズ・キットフィールド(James Kitfield)筆
2012年1月8日
ジ・アトランティック(The Atlantic)
http://www.theatlantic.com/international/archive/2012/06/is-obamas-pivot-to-asia-really-a-hedge-against-china/258279/

※ジェイムズ・キットフィールドは『ナショナル・ジャーナル』誌の特派員である

アメリカは中国との関係を深めているように見える。一方で、中国の近隣や国境を接する諸国と二国間の軍事関係や同盟関係のネットワークを構築している。アメリカは、このネットワークを、中国との関係の変化への備え(counterweight)としている。

米軍統合参謀本部議長のマーティン・デンプシーはアジア歴訪から帰国した。この歴訪の間、デンプシー議長は行く先々で次の2つの質問を受けた。①「アメリカがアジア地域への政策の転換を発表しましたが、これは、米軍の再編、冷戦期レベルの米軍のアジア駐留を意味するのですか?」②「アメリカのアジアへの政策転換は、中国の封じ込めを目的とするものですか?」

デンプシー議長は、今週の木曜日、アジア歴訪から帰ってきて初めての単独会見を国防総省で行った。「まず、私はリュックにアメリカの国旗をたくさん詰め込んで、アジア中を回ってそれらを一本一本立てていくというようなことはしてきませんでした」と述べた。デンプシー議長は、国防総省の戦略は、アジア地域のより多くの国々の港や基地の利用について合意を得ること、合同軍事演習、米軍による定期的な訓練、数カ国による共同作戦の実施を通じて米軍のプレゼンスを増すことだと述べた。デンプシー議長はまた次のようにも述べた。「私たちの新たな戦略とアジア地域における米軍の再編は、中国を封じ込めることを意味しません」と。

経済面、地理的側面、軍事面かは問わず、戦略的な力の均衡はアジア・太平洋地域において大きく変化をしているとデンプシー議長は述べている。こうした現実から見て、アメリカ軍のプレゼンスを高めることは、地域の安定に寄与するものだ。この考えを、シンガポール、タイ、フィリピンといった、地域内の比較的小さな国々の多くが支持している。それぞれの国をデンプシー議長はアジア歴訪中に訪問している。そして、次のように述べている。「私は、アジア歴訪中、アメリカが行っている力の均衡の再構築に関して、各国の指導者は肯定的な意見を述べていました」と。

 これまで書いてきたように、アメリカが古典的なリスク分散戦略(hedge strategy)を再び採用し、実行しようとしている。それはこういうことだ。中国との関係は深める。一方で、中国と国境を接している、もしくは近隣の諸国と軍事的な二国間関係や同盟関係を構築し、それを中国との関係の変化への備えとし、リスク回避の道具とすることができる。この戦略が有効なのは、ここ数年、中国が近隣諸国に対して、独りよがりで。強圧的な態度で、南シナ海における深刻な領有権争いに対処してきたからだ。中国は、南シナ海で紛争の種となっている島々はすべて中国に帰属すると主張している。アメリカは南シナ海での領土紛争に直接関与するという立場にない。しかし、問題が平和的に解決されることと、「船舶航行の自由(freedom of navigation)」が維持されることを主張している。そして、中国の領有権に関する主張に対して直接的な批判を行っている。

アメリカが、フィリピンやベトナムといった中国の近隣諸国との間で軍事関係を強化することは、今のところ、中国に対しての牽制の効果を持っていない。これら近隣諸国と中国は現在、激しい領土紛争のただ中にある。

デンプシー議長は次のように述べた。「米軍はアジア地域においてより活発に行動し、地域により関与することによって、信頼が醸成され、紛争へとつながる可能性のある誤解を避けることができると私たちは考えています。関与は、不安定ではなく、安定をもたらすと私たちは確信しています」

(終わり)

アメリカ政治の秘密

古村 治彦 / PHP研究所


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by Hfurumura | 2012-10-12 01:17 | pivot to Asia

pivot to Asia関連記事②

アメリカが作り上げた“素晴らしき"今の世界

ロバート・ケーガン / ビジネス社



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オバマ大統領は、アジア・太平洋地域が「アメリカにとっての優先事項」と述べる(Obama says Asia-Pacific is 'top US priority')

バラク・オバマ大統領:「アメリカは太平洋の大国である。私たちはアジア・太平洋地域に留まる」

BBC
2011年11月17日
http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-15715446

アジア・太平洋地域は、アメリカの安全保障政策の「最優先」事項である。バラク・オバマ大統領は、オーストラリア議会での演説でこのように述べた。

オバマ大統領は、アメリカの支出削減はアジア・太平洋地域には影響を与えない、アメリカは「アジアに留まる(here to stay)」と述べた。

オバマ大統領の発言は、中国への挑戦だと考えられる。中国はアジア・太平洋地域の超大国となるべく奮闘している。

 オバマ大統領は水曜日、11月16日、2016年までにオーストラリアに完全な海兵隊部隊を駐留させるという計画を発表した。

 その計画では、およそ2500名の米軍の兵員をオーストラリア北部に駐留させるというものだ。

●大変に重要な地域(Defining region)

中国の政府高官たちはここまで、この問題に対して沈黙を守っている。中国外務省の報道官は、アメリカ海兵隊のオーストラリア駐留は、中国の平和的台頭(peaceful rise)という目的とは合致しないと示唆したに過ぎない。

中国は、フィリピンや台湾のようなアメリカの同盟諸国との間で領土争いに巻き込まれている。中国のこれらの国々との間には、南シナ海の群島をめぐる争いがある。

 中国は繰り返し、直接の当事者諸国との間で、アメリカを除外して議論をすることを主張している。

しかし、専門家たちは、アジア・太平洋地域でアメリカのプレゼンスが増大することは、アメリカの同盟諸国を勇気づけ、中国をいらつかせることになると述べている。

 オーストラリアの首都キャンベラでの演説で、オバマ大統領は、「アジア・太平洋地域の各国は、21世紀世界を形作るうえで、重要な役割を果たすだろう」と述べている。

 オバマ大統領は次のようにも述べている。「アジア地域には、世界の核保有国のほとんどが存在し、世界の総人口の半数が居住している。アジア地域が、21世紀が争いの世紀となるか、それとも協調の世紀となるか、無益な犠牲の世紀となるか、それとも人類の進歩の世紀となるかを決定することになるだろう」

 アメリカは経済不況の回復が遅れ、軍事部門は、政府支出の大幅削減のシンボルとなっている。

 アメリカ軍は長期にわたりイラクとアフガニスタンに派遣されていたが、それも撤退しつつある。そして、アメリカは、アジア全体では重要な区割りを果たすことはできないと考える人たちもいる。

しかし、オバマ大統領は次のように述べた。「アメリカが今日戦っている戦争を終えようとしている。私は、私の安全保障政策チームに対して、アジア・太平洋地域における私たちのプレゼンスと義務を最優先事項にするように求めているところだ」

「従って、アメリカは国防予算の削減を実行するが、アジア・太平洋地域でのプレゼンスを縮小することはしない。これは繰り返し述べておく」

オバマ大統領は、「アジア地域の新たな形づくりに貢献するために、より大きく、より長期的な役割果たす」という決意を述べた。この発言の後、大統領は、中国との協力を熱望していると述べた。

「私たちは、朝鮮半島での緊張緩和と核兵器拡散の防止などで、中国をパートナーとすることができると考えている」

「私たちは、中国政府との協力のために、これまでより多くの機会を必要とするだろう。アメリカ軍と中国人民解放軍との間での交流の機会を増やし、相互理解を促進し、誤った判断がなされないようにする」とオバマ大統領は述べた。

●ワニ保険(Crocodile insurance)

議会での演説の後、オバマ大統領は、キャンベラから、オーストラリア北部の都市ダーウィン市に飛行機で移動した。ダーウィン市は、アメリカ軍の将兵が駐留することになる場所である。

 オバマ大統領はリラックスした様子で、オーストラリア訪問を終えようとしていた。オバマ大統領は、アメリカ大統領として初めてダーウィン氏を訪問した。そして、地元の政治家からワニ保険(ワニに襲われた時のための保険)の証書が手渡された。

「私たちはアメリカの健康保険の改革を成就させた。しかし、ワニ保険には何も手を付けずに放置してしまったことを私は率直に認めねばならない」とオバマ大統領は約2000名の将兵の前でジョークを言った。

オバマ大統領は、地域首脳たちの会議が開催されるインドネシアのバリ島に向け、オーストラリアを発った。

オーストラリアの首相ジュリア・ジラードは、現在、国内に多くの政治問題を抱えている。ジラードは、オーストラリアとアメリカのパートナーシップは、アジア地域の「安定の礎石」となってきた、と述べた。

オバマ大統領のオーストラリア訪問は、米豪軍事同盟の60周年を記念するものとなった。

(終わり)

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クリントン国務長官:「アジアへの政策転換」は民主化促進のためであって、中国と対峙するためではない(Clinton: 'Pivot to Asia' about promoting democracy, not countering China)

ジュリアン・ペケット(Julian Pecquet)筆
ザ・ヒル(The Hill)
2012年7月9日
http://thehill.com/blogs/global-affairs/asia-pacific/236743-clinton-says-administrations-pivot-to-asia-really-about-human-rights-democracy


今週、ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)米国務長官は、慌ただしいアジア歴訪の旅の真っただ中にいる。クリントン国務長官の今回のアジア歴訪の目的は、大げさに宣伝された「アジアへの政策転換(pivot to Asia)」とは、人権擁護と民主政治体制の促進のためであって、中国の台頭を抑えるためではないということを同盟諸国に理解してもらうことである。

 昨年(2011年)秋に、オバマ政権が新たな戦略を発表して以来、中国の野心に懸念を抱いている、アジア地域のパートナー諸国に対するアメリカの軍事的な協力が、マスコミの関心事となってきた。

 しかし、ヒラリー・クリントン国務長官は、月曜日(2012年7月8日)に行った演説の中で、「政策転換には3つの側面が存在します。それらは、安全保障、経済、『共通の価値観』です」と述べた。そして、共通の価値観こそは、アメリカの対アジア政策の「中心(heart)」をなすものだとも述べた。

モンゴル訪問中、クリントン国務長官は次のように述べた。「私たちの戦略の中心、全ての要素を一つにまとめるものは、民主政治体制と人権の拡散を支援するというものであることをまず申し上げておかねばなりません。これらは、私たちの国アメリカで最も尊重されている価値であるだけでなく、世界中の人々全てが生まれながらに持っている権利なのです」

クリントン国務長官は、先週末日本で開催されたアフガニスタン復興支援会議に出席した。その後、モンゴルを訪問し、これからベトナム、ラオス、カンボジアへ向かう。カンボジアでは、東南アジア諸国連合地域フォーラム(Association of Southeast Asian Nations (ASEAN) Regional Forum)に出席する。クリントン国務長官のアジア歴訪に先立ち、先月(2012年6月)、レオン・パネッタ(Leon Panetta)米国防長官がアジア歴訪を行った。これは人々の耳目を集めた。

パネッタ国防長官は、シンガポールで、アジア各国の国防部門の責任者たちと会見し、南シナ海をはじめとする、中国が攻勢を強めている場所での紛争について議論した。パネッタ国防長官のシンガポール訪問の前に、アメリカ政府は、オーストラリアやフィリピンなどの駐留米軍の規模を拡大すると発表したばかりだった。

演説の中で、クリントン国務長官は、モンゴルを賞賛した。モンゴルは、アジア地域にとって、民主化の輝かしい成功例であると考えられてきた。モンゴルは、1990年の民主化革命によって、共産主義を放棄した。そして、今年(2012年)、民主主義共同体(Community of Democracies)の会議を主催するまでになった。民主主義共同体とは、国際的な民主国家間連盟のことである。クリントン国務長官は、台湾、フィリピン、東チモールで行われた選挙やタイやビルマでの民主化の前進などにも触れた。これは、名前こそ出さなかったが、中国に対する嫌がらせ、当てこすり(take a dig at)だった。

クリントン国務長官は、次のように発言した。「アジア地域における民主化の成果は、それが決して不可能なことではないということを私たちに教えてくれています。彼らの成功は、改革を拒む国々があることを、対照的に私たちに教えてくれています。これらの国々の政府は、人々が様々な思想や情報に接することを制限し、人々が自分の意見を発表すれば投獄し、人々が自分たちの指導者を選ぶ権利を奪い、統治に対して責任(accountability)を取ることをせず、自国の経済発展を妨げ、富裕層のみを味方につけています。彼らはこうしたことに狂奔しているのです」

クリントン国務長官は中国に対して、明白に当てこすりを述べた。しかし、国務省は、中国をパートナーであり、かつライバルとして見ており、決して敵対視していない。そのことを強調するために、クリントン国務長官は、アセアン首脳会議の会期中、楊潔篪(ようけつち、Yang Jiechi)中国外務部長との「中身の伴う、有意義な会談」を行う準備をしている。

ある米国務省高官は、モンゴルまで同行してきた記者団に対して次のように語った。「今回の国務長官のアジア歴訪の間、私たちが特に強調したいのは、アメリカと中国は緊密に協力し合うと決意していることです。この固い決意をアジア各国に見てもらいと思っています」

その国務省高官はまた次のようにも述べている。「将来、米中間で避けがたい競争が起こるでしょう。しかし、私たちは、そのような競争を生産的なものにしたいと思います。そして、私たちは、今世紀、米中両国が建設的な方法で協力する用意ができているということをはっきり申し述べたいと思います」

(終わり)

アメリカ政治の秘密

古村 治彦 / PHP研究所


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by Hfurumura | 2012-10-12 01:14 | pivot to Asia

ロシアのpivot to Asia

アメリカ政治の秘密

古村 治彦 / PHP研究所



●「ロシアはゆっくりとではあるがアジアに政策を転換し始めている(Russia begins its slow pivot to Asia)」

デイヴィッド・ピリング(David Pilling)筆
2012年9月12日
フィナンシャル・タイムズ紙(Financial Times)
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/512ddcba-fc3c-11e1-ac0f 00144feabdc0.html#axzz28XqYQW4W


 急に風向きが変わり、全ての人がアジアに目を向けるようになっている。昨年、アメリカは政策転換を行い、アジア地域におけるアメリカのプレゼンスの再確認、再編を行っている。昨年12月、南太平洋のサモアは、それまで日付変更線の東側から西側の時間帯に標準時を変更した。これによってよりアジア地域の標準時に近づくことになった。そして、ロシアがアジアに目を向けつつある。

ロシア大統領ウラジミール・プーチン(Vladimir Putin)は、先週、ウラジオストックを訪問したアジア各国のビジネスマンたちを前に次のように語った。「私たちが言っているように、世界の経済の風景は文字通り変化している」と。ウラジオストックは、ロシアが初めてホスト国を務めたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の開催都市だった。ウラジオストックは、ロシア語で「東の支配者」を意味する。60万の人口を有する、ロシアの中心部から遠く離れてはいるが、広々とした都市である。プーチン大統領は、200億ドル(約1兆6000億円)以上の資金をAPECのためにウラジオストックに投資した。しかし、プーチン大統領は、ウラジオストックをユーラシア大陸全体のハブにしたいと考えている。

 最近まで、ロシアはアジアを無視してきた。ロシアとアジアとの貿易量は、APEC加盟諸国間の貿易額16兆ドル(約1150兆円)強のなかで誤差の範囲の数字でしかない。ロシアの国土の3分の2はアジア地域に属するが、ロシアのアジアとの貿易量は全体の4分の1に満たないものだ。一方、ヨーロッパとの貿易量は全体の過半を占める。

 ウラジオストックは、中国がアヘン戦争(opium wars)に敗れた後の、1860年に正式にロシアの領土となった。文豪チェーホフが1890年にサハリンを訪れた時、ウラジオストックは小さなコロニーに過ぎなかった。1903年にシベリア鉄道が完成し、ロシア極東地域はよりロシア中心部に近づいた。ソビエト時代でも、ウラジオストックは、玄関口(gateway)というよりも要塞(fortress)であった。ソビエト太平洋艦隊の母港であり、閉ざされた都市だった。

 ロシアがユーラシア大陸の両端とつながるヤヌスのようになりたいと強く望むようになっている。ロシアにとって、アジアは経済不況が続くヨーロッパに対するリスク分散先である。アジア経済も減速傾向にあるが、世界の他の地域に比べれば全く別物だ。アジア開発銀行によれば、今年のアジア地域の成長率は6.6%と予想されている。ヨーロッパの0.7%のマイナス成長とは対照的だ。

 ロシアは他国に追いつくことに努力している。ロシアと中国との間の貿易額は急増している。昨年は800億ドル(約6兆2400億円)で、ドイツとの貿易額500億ドル(約4兆円)やアメリカとの貿易額340億ドル(約2兆6500億円)を超えている。ロシアは中国との貿易額を2020年までに2000億円(約16兆円)にまで増加させることを目標にしている。韓国との貿易額は2006年から2010年までの5年間で3倍の180億ドル(約1兆4000億円)にまで急増し、2010年の日本との貿易額は230億ドル(約1兆8000億円)であった。日本向け輸出はこれから増えることが予想されている。それは、日本が原発を停止し、その分の石油と天然ガスの需要が増加しているからだ。福島第一原発での事故以前でも、ロシアからの石油輸入量は日本の全輸入量の中で一定の割有を占めるようになっている。2006年には0.7%に過ぎなかったのが、2010年には6.4%になっている。ロシアはシベリア横断の石油パイプラインを完成させつつある。これは、日本に近い極東のコズミノ港を最終積出港とし、より多くの量の石油を日本に輸出することが容易となる。

 香港市場に上場しているアルミニウム・メーカーであるルサールのCEOオレガ・デリパスカは、「ロシアなしに、アジアの持続可能な成長はない」と述べている。この発言は単なる強がりではない。パスカ氏の発言は正しい。アジアは天然資源に恵まれてはいない。ロシアは世界第一位の天然ガス輸出国であり、第二位の石油輸出国である。豊富な森林資源も持ち、プーチン大統領は、アジアに向けて小麦粉の輸出を2倍にも3倍にもできると述べている。

 外交的にも、ロシアはアジアを重視し始めている。ベトナムやニュージーランドとの貿易交渉を行っており、また中国とも同様の交渉を行っている。ロシアと中国の指導者たちは、お互いを無視できないようである。ロシア政府と中国政府は、外交問題、特にシリア問題では、共同歩調を取っている。ロシアは、中国がホストとなっている六か国協議の参加国である。この六か国協議は、北朝鮮の核開発プログラムを放棄させることを目的にしているが、いまだに成功していない。プーチン大統領はAPECの席上、次のように述べている。「ロシアと中国との関係はこれまでにないほど緊密になっている」と。

 ロシアの野心と現実との間の差は、ボルガ河と同じくらいに広い。障害の一つは物流である。橋、道路、そして新たな空港建設にかかる莫大な支出は、ロシアの極東地域が、アジア諸国の基準から見て何十年も遅れていることを示している。上海だけで、ロシア極東地域にある港湾全ての処理可能トン数の10倍近くを処理できる。VTB銀行の取締役の一人であるアンドレイ・コスティンは、ロシアの輸出業者たちの不満を次のように語っている。「道路、鉄道、港湾の貧弱さによって、東(アジア)への流れをうまく処理できないのです」と。ロシア国内全体がアジアへドアを開くという考えを持っている訳でもない。数十年もの間、ソ連政府、ロシア政府は、人口が多い中国が、人口が少ないシベリアに「平和的な侵略」を仕掛けてくると警戒してきた。APECに参加したアジア各国のビジネスマンたちはビザ発行の手続きに対して不満を漏らしていた。しかし、大多数は、ビザ発行続きの問題で悩まされることはなかった。

 しかし、外交関係は、言葉は温かいものであっても、誠意に溢れるものとまではなっていない。ロシアは日本と北方領土問題を抱えており、公式的には戦争状態が終了してはいない。しかし、だからと言って、日本が石油や天然ガスをロシアから買わなくなるということはない。しかし、日本がロシア極東地域に巨大な投資を行うことは手控えてしまうであろうことは容易に想像される。

 とにかく、ロシアは投資家たちの信頼を売るまでには至っていない。日本の三井物産と三菱商事はサハリンの石油と天然ガス開発をシェルと共同で行っていたが、これをロシアのガスプロムに乗っ取られてしまった。両社は、この痛手に苦しんでおり、また憤激している。中国はアフリカや南米といったフロンティア市場に進出し、資源を確保している中国ですら、ロシアに対しては不安を持っている。ある中国政府の高官は、「ロシアの投資環境は成熟もしていないし、中国政府にとっては全く理解できないものだ」と述べている。

 ロシアは、何とかして、こうした状況を改善しなければならない。VTB銀行はロシアの銀行としては初めて上海に進展を開設した。この時に困ったことは、ロシアの銀行家で中国を話す人が一人もいなかったということだ。ロシアの将来はアジアにあると言えるだろう。しかし、ロシアの歴史を見ると、ロシアは常にアジアとは反対のヨーロッパばかりを見てきた。

(終わり)

アメリカが作り上げた“素晴らしき"今の世界

ロバート・ケーガン / ビジネス社


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by Hfurumura | 2012-10-08 15:22 | pivot to Asia

pivot to Asia関連記事①

アメリカ政治の秘密

古村 治彦 / PHP研究所



●「アメリカは政策を転換し、アジア・太平洋地域に集中する(US shifts policy focus to Asia-Pacific)」

ジョフ・ダイヤ―(Geoff Dyer)、リチャード・マグレガー(Richard McGregor、両者ワシントンDC)、デイヴィッド・ピリング(David Pilling、ホノルル)
フィナンシャル・タイムズ紙(Financial Times)
2012年11月15日
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/a930e392-0fa9-11e1-a468-00144feabdc0.html#axzz280nM0gcX


バラク・オバマ大統領は、16日からのアジア・太平洋地域歴訪の間、中国に立ち寄らないことになっている。しかし、中国の急速な経済成長と軍事力増強は、アジア・太平洋地域歴訪の間、オバマ大統領が行うことの背景(backdrop)となるものだ。

 オバマ大統領は、オーストラリアへ訪問し、インドネシアでの東アジアサミットに出席する。この機会を通じて、オバマ大統領は、アジア地域における安全保障分野の拡大を行うことを目指している。オバマ大統領は、彼の政権が「戦略的大転換(strategic pivot)」と呼ぶ、外交政策の転換を行おうとしている。具体的には、アメリカは、イラクとアフガニスタンでの対ゲリラ戦争から、経済発展著しいアジア地域での諸問題に集中するというものだ。

オバマ大統領は、今週木曜日(2011年11月17日)にオーストラリア北部のダーウィン市を訪問する予定だ。同市では、アメリカ海兵隊員たちの宿舎として立て直される施設を訪問する。米海兵隊のダーウィン市駐留は、米豪の協力を拡大するという合意の一部である。そして、これは、中国をバックミラーに捉えたようなものなのである。

ダーウィン訪問後、オバマ大統領は東アジアサミットに初めて出席する。東アジアサミットは、地域の各国が一堂に会するものであるが、地域外の中国とインドも参加する。そして、オバマ大統領は、この席上、南シナ海(South China Sea)への開かれたアクセスを求めることになる。南シナ海に関しては、領有権を争っている水域をめぐり中国政府がより攻撃的な姿勢を取るのではないかという懸念が広がっている。

オーストラリアは天然資源に恵まれた国であり、経済的に中国と近い関係にある。しかし、オーストラリア政府はアメリカ政府との間ですでに結ばれている安全保障や情報に関する関係を深めようとしている。60周年を迎える米豪同盟関係を更に強固なものにしようとしている。

米豪両政府は、アメリカがオーストラリア領内に新たな米軍基地を建設するのではないということを表明するのに骨を折った。しかし、既存の施設を改築、増強することで、実質は新たな米軍基地建設と同じことになる。

アメリカ海兵隊は、地域内をローテーションして移動する。オーストラリアでは、ダーウィン市近郊のロバートソン・バラックスと呼ばれる兵舎を拡張して駐留する。この兵舎に近接する港もアメリカの艦船に合わせて拡張される。オーストラリアのスティーヴン・スミス国防相が述べたように、「より多くの将兵が入ってきて、出ていき、より多くの航空機が入ってきて、出ていき、より多くの艦船が入ってきて、出ていき」という状態になる。アメリカ軍は、オーストラリアに不測の紛争に備えて物資などを貯蔵しておくことができるようになる。オーストラリアは、日本や韓国に比べて、中国軍のミサイルから遠く離れた場所にある。

 オバマ大統領は、東アジアサミットに出席するために、バリ島を訪問する。東アジアサミットは発足して6年目で、災害救助のような議題について話し合うものだ。中国政府は反対しているが、アメリカやその他の参加国は、この席上、南シナ海の安全保障について議論をすることを求めている。

一方、米国防総省は、ひそかにエアシーバトル概念という新しい戦略の作成を行っている。この概念は、中国が計画している、中国を取り巻く海洋にアメリカ軍を近づけないという戦略に対抗することを目的にしている。

アメリカの国防予算は既に大幅に削減されることが決まっている。その額は、ここ10年で少なくとも4500億ドル(約35兆円)と見積もられている。オバマ大統領の今回の歴訪の目的は、アジア・太平洋地域の同盟諸国に対して、アメリカは地域から撤退することはなく、中国が少しずつでもリードする立場に就くことを許容しないということを説いて回ることである。

 オバマ大統領のオーストラリア訪問は、国防予算を削りつつあるアメリカがどのようにして低いコストで大きな成果を得ようとしているかを示すいくつかのヒントを私たちに示している。オーストラリアを防衛同盟により巻き込むことで、将来の負担の分担(burden-sharing)を行おうとしている。アメリカは同じことを日本と韓国にも求めようとするだろう。

太平洋軍司令長官のロバート・ウィラード提督は、今週末、オーストラリアとの新たな協定は、オーストラリア政府からの「これまでにないほどの」熱心な提案があったので成立した、と述べている。

ダーウィンに米海兵隊が駐留することは、沖縄の米軍基地問題に対する解決策の一つとなる可能性もある。沖縄には多くの米軍基地があり、それらに対して激しい反対がある。

 より大きな疑問が生じている。それは、オバマ大統領のアジアへの再関与のための試みは中国政府を怒らせ、同盟諸国を仲たがいさせることで、中国に対して強硬的すぎるリスクがあるのではないかというものだ。ワシントンにある国際平和のためのカーネギー財団のダグラス・パアルは次のように語っている。「アメリカがアジアへの再関与を深めれば、中国に対して、アメリカが戦線をアジア地域に引いているという印象を与えてしまう」

エアーシーバトル(AirSea Battle)という新たな概念について、中国からすでに非難の声が上がっている。人民解放軍上級大佐のFan Gaoyueは今年の初め、「これは戦場を中東と中央アジアから西太平洋に移すだけに過ぎない」と書いている。

 しかし、アメリカのアジアへの再関与の試みが反発を招いているという兆候はほとんどない。シンガポール首相のリー・シェンロン(Lee Hsien Loong)は今週末、次のように述べた。「アメリカはこの地域ではいつでも歓迎される。そして、アメリカはアジアに留まるべきだ。なぜなら、アジアにはアメリカの友好国が数多くあるからだ。また、アメリカは影響力を持ち、アジアにとって良いことをしてくれる能力を持つ」

インドネシア大統領のスシロ・バンバン・ユドヨノ(Susilo Bambang Yudhoyono)は、次のように述べている。「アメリカとオーストラリアの合意は地域の安全保障を脅かすものではない。しかし、中国は大国へと成長しつつある。私が希望するのは、中国がアメリカと協力して、アジア・太平洋地域が世界の成長の柱となるように支援することだ。」

(終わり)

アメリカが作り上げた“素晴らしき"今の世界

ロバート・ケーガン / ビジネス社


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by Hfurumura | 2012-10-05 15:19 | pivot to Asia