翻訳、評論の分野で活動するSNSI研究員の古村治彦のブログ
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ミット・ロムニー候補のアドバイザーたちの危うさについての記事を紹介します

アメリカ政治の秘密

古村 治彦 / PHP研究所



誰がミット・ロムニーに対して外交政策のアドバイスをしているか?(Who’s Advising Mitt Romney on Foreign Policy?)

マイケル・ファルコン(Michael Falcon)
2012年9月12日
ABCニュース電子版
http://abcnews.go.com/blogs/politics/2012/09/whos-advising-mitt-romney-on-foreign-policy/

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今日、ミット・ロムニー(Mitt Romney)候補のリビアについてのコメント、特にオバマ大統領に対する批判が注目を集めた。今回、ロムニー候補がどういう人たちから外交政策についてアドバイスを受けているかを調べてみた。

ダン・セノア(Dan Senor)は、ロムニー候補に最も近い外交政策アドバイザーである。ポール・ライアン(Paul Ryan)が副大統領候補に指名されて以降、セノアはライアン候補と一緒に行動している。しかし、本日、セノアは、ライアン候補の遊説から離脱した。それは、「外交政策でうごきがあったから」とロムニー陣営では説明している。セノアは現在、ボストンとニューヨークに滞在している。

セノアは、ブッシュ政権下、連合軍暫定当局(the Coalition Provisional Authority)のアメリカ政府スポークスマンを務めた。現在は、ロムニー候補に中東問題に関してアドバイスをしている。ロムニー氏に近い人物である。セノアは、ロムニー候補と3度イスラエルを訪問しているし、彼が書いたイスラエルに関する本からロムニー候補はよく引用している。ライアン候補に対しては、国内問題、外交政策などでアドバイスを行っている。

先月、ニューヨーク・タイムズ紙は、セノアについて、「ネオコン的な考えの唱導者で、歴代の大統領たちの対中東政策を右翼的にしようと動いてきた人物」と描写した。昨日、セノアは、ライアンの飛行機に同乗して、シアトルを飛び立った。その機上、セノアは、ウェブサイト、フォーリン・ポリシー・イニシアチブの責任者ジェイミー・フライ(Jamie Fly)、民主政治防衛財団のロウエル・グレクト(Reuel Marc Gerecht)らと、外交政策についてのレクチャーを行った。

ロムニー候補は、多くの外交政策アドバイザーを抱えている。そのうちの8名は、新世紀アメリカプロジェクト(Project for a New American Century、PNAC)というシンクタンクに参加していた。これはネオコンの集まりであり、1997年に創設された。代表は、ウィリアム・クリストル(William Kristol)だった。このことは、5月にネイション誌のアリ・バーマンが報じている。同じ5月、ニューヨーク・タイムズ・マガジン誌のデイヴィッド・サンガーは次のように報じている。ロムニー陣営の外交政策チーム内部に不満があり、その不満とは、ロムニー氏がブッシュ政権で国連大使を務めたジョン・ボルトンのアドバイスにしか耳を傾けないということだ。

ロムニー候補は、オバマ大統領と自分を区別し、全く違う存在だと思わせようとしてきた。それは、弱い者と強い者のコントラストをつけるという方法で行われた。そして、ロムニー候補の姿勢は、彼が選んだアドバイザーたちの考えを反映しているものだった。アドバイザーたちの中には、ブッシュ政権で活躍した人々の名前が多く見られる。「特別アドバイザー」(外交政策チームの全員が入っていはいない)の名前は、ロムニー陣営のウェブサイトにリストにして掲載してある。それを以下に紹介する。

コファー・ブラック(Cofer Black)
クリストファー・バーンハム(Christopher Burnham)
マイケル・チェートフ(Michael Chertoff)
エリオット・コーエン(Eliot Cohen)
ノーム・コールマン(Norm Coleman)
ジョン・ダニロヴィッチ(John Danilovich)
ポーラ・J・ドブリアンスキー(Paula J. Dobriansky)
エリック・エデルマン(Eric Edelman)
マイケル・ヘイデン(Michael Hayden)
ケリー・ヒーリー(Kerry Healey)
キム・ホームズ(Kim Holmes)
ロバート・ジョセフ(Robert Joseph)
ロバート・ケーガン(Robert Kagan)
ジョン・レーマン(John Lehman)
アンドリュー・ナトシオス(Andrew Natsios)
ミーガン・オサリバン(Meghan O’Sullivan)
ワリド・ファレス(Walid Phares)
ピエール・プロスパー(Pierre Prosper)
ミッチェル・レイス(Mitchell Reiss)
ダニエル・セノア(Daniel Senor)
ジム・タレント(Jim Talent)
ヴィン・ウェーバー(Vin Weber)
リチャード・ウィリアムソン(Richard Williamson)
ドヴ・ザクハイム(Dov Zakheim)

マイケル・ヘイデン(Michael Hayden)は、ブッシュ政権下の2006年から、CIA長官を務めた。マイケル・チェートフ(Michael Chertoff)は、ブッシュ政権下で、第二代目の国土安全保障省の長官を務めた。ジム・タレント(Jim Talent)とノーム・コールマン(Norm Coleman)は共和党の連邦上院議員をそれぞれ務めた。

ロムニーがリビアに対して厳しい批判行うだろう、とアドバイザーの少なくとも1人は見越していた。リチャード・ウィリアムソンは、昨晩、アメリカ人が殺害されたということが報道される前に、オバマ大統領を批判していた。ウィリアムソンは、ジョージ・W・ブッシュ大統領時代スーダン特使、国連安保理大使を務めた。

ウィリアムソンは、フォーリン・ポリシー誌のジョシュ・ラギンに次のように語った。「エジプトとリビアで起きた出来事は、両国政府が機能していないことを示しています。両国政府は、外交施設の安全を保証するという義務を果たしていません。オバマ大統領はアメリカ政府に指示して両国を厳しく監視させねばなりません。エジプト、リビア両国での出来事は、オバマ大統領が中東におけるアメリカの国益を追求するために先頭に立つことに失敗していることが原因なのです」

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「右に偏り過ぎている」:ミット・ロムニー候補の外交政策チームを概観する(‘Quite Far To The Right’: Meet Mitt Romney’s Foreign Policy Team)

ザック・ビューチャンプ(Zack Beauchamp)、アリ・ガリブ(Ali Gharib)筆
シンク・プログレス(ThinkProgress)
2012年7月25日
http://thinkprogress.org/security/2012/07/25/576331/romney-foreign-policy-advisers/?mobile=nc


今週、ミット・ロムニー候補の外交政策に対して注目が集まった。ロムニー候補は、火曜日(2012年7月24日)、中身のない、事実に基づかない演説を行った。ロムニー候補は、今週末からヨーロッパ諸国を歴訪し、その後イスラエルを訪問する予定になっている。ロムニー候補は、これまで国家安全保障について話すことを避けるためにあらゆる努力を払ってきた。それは、明らかに、ロムニー候補も彼のアドバイザーたちもロムニー政権が成立したときの外交政策に関して明確なヴィジョンを持たず、それを簡潔に話すことができなかったからだ。私たちはロムニー陣営から外交政策の詳細をほとんど聞いていないが、それでも少しは聞いた。それはオバマ政権の立場と一緒だった。だから、ロムニー候補が大統領になった時、アメリカ軍やアメリカの外交をどうするのか、という点が全く分からないし、議論もできないのである。

しかし、ロムニー候補の外交政策のまずい点は、非公開の場で作られている点だ。コリン・パウエル元国務長官は、最近、「ロムニー候補の外交政策チームは“右に偏り過ぎている”」と批判した。実際、ブッシュ・チェイニー政権のベテランたちがロムニー候補の外交政策チーム「に多く散見され」、「チェイニーアイツ(Cheney-ites、チェイニー主義者たち、チェイニー信奉者たち)」と呼ばれる人々が共和党大統領選挙候補の指名を確実にした候補者に対してアドバイスをする立場となっていると伝えられている。ここでは、ロムニー候補が大統領になった時に外交政策でアドバイスを求めるだろう重要なアドバイザーたちについて詳細に見ていく。これによって、私たちは、ロムニー候補が大統領になった時、何をするかを知ることができる。

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ジョン・ボルトン(JOHN BOLTON)

 ジョン・ボルトンは短期間ではあるが国連大使を務めた。国連大使(U.S. ambassador to U.N.)に任命される際、アメリカ議会が休会中だったので休会任命(recess appointment)となった。ボルトンは国連大使就任当初から、国連の中で気まずい雰囲気に晒された。それは、ボルトンが昔から多国間の枠組みというものを否定してきたからだった。政府の役職から退いた後は、アメリカエンタープライズ研究所でポジションを得た。ボルトンは、ジョージ・W・ブッシュ政権について、イランに対して強硬な姿勢をとりきれなかったとして非難している。ボルトンは、フォックスニュースへの出演、大統領選挙への出馬の可能性を取り沙汰されたこと、右翼の陰謀論者(権力者共同謀議論者)のラジオ番組への頻繁な出演などで目立っていることは覚えておこう。ボルトンはイランとの交渉が失敗することを歓迎し、イランに対する爆撃を望むことが当たり前だとしている。しかし、彼はイランへの爆撃は効果がないと認めているのだ。恐ろしいことに、ボルトンはかつてイランに対する核攻撃を提案したこともある。


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エリオット・コーエン(ELIOT COHEN)

アフガニスタンでの戦争が始まってわずか1カ月後、エリオット・コーエンは、イラクへの侵攻を叫んでいた。そして、イラクでの戦争を「大きなご褒美」と呼んでいた。コーエンは、「ディック・チェイニー副大統領周辺のタカ派サークルと深いつながり」がある人物だ。アメリカ新世紀プロジェクト(PNAC)の共同設立者として、コーエンは、サダム・フセインの追い落としを強く主張した。PNACはネオコンの圧力組織であり、イラク戦争開戦において大きな役割を果たした。コーエンはイラク戦争の開戦において重要な役割を果たしたが、その反省や総括はほとんど行っていない。しかし、2009年、コーエンはイランとの新たな戦争が現実のものとなると語っている。


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コファー・ブラック(COFER BLACK)

ウェブサイト「ザ・デイリー・ビースト」は、元CIA高官のコファー・ブラックを、「ミット・ロムニーの信頼する、ダークサイドの代理人」と呼んだ。ブラックがロムニー候補の最初の選挙戦(2008年のアメリカ大統領選挙の共和党指名争い)に参加したとき、彼はまだブラックウォーター社の副会長だった。ブラックウォーター社は、何かと批判の多い、民間の警備会社である。2007年、ロムニー候補は、テロ攻撃の容疑者たちに対する拷問を禁止することに反対した。この時、ロムニー候補は、拷問の禁止について、ブラックと相談したと述べた。ブラックはCIAの対テロ部門の責任者を務め、その間に厳しい尋問を行った。また、ブッシュ政権下、容疑者たちのグアンタナモ収容所への移送も指揮した。ブラックの経歴について、「アフタ二スタンでのCIAの戦争を主張し、計画し、そして主導した」と紹介したものもある。CIAの歴史についての著作があるティム・ワイナーは、「ブラックは、ジョージ・W・ブッシュ大統領に対して、オサマ・ビン・ラディンの首を槍先に突き刺して持ってくると約束したが、それを果たすことができなかった人物だ」と書いている。


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ワリド・ファレス(WALID PHARES)

アメリカのイスラム教徒たちのテロリズムについてピーター・キング連邦下院議員は公聴会を開催し、議論を巻き起こした。読者の皆さんの中にも賛成、反対、多くの意見があることだろう。これは、将来の雇用主にとって、警告となる動きである。宗教とはそれほど難しいものである。しかし、ワリド・ファレスは、レバノン出身で、キリスト教徒であるが、故国レバノンで暴力的な民兵組織に長年かかわってきたという歴史を持つ人物である。こうした人物が、ロムニー陣営の「特別アドバイザー」のリストに公式に名前を連ねているのである。血塗られたレバノン内戦(Lebanese Civil War)において、ファレスが果たした役割を調べてみると、彼は、内戦において重要な役割を果たした世俗勢力(宗教に左右されない)レバノン・フォースにキリスト教神学を持ち込んで、公式のイデオロギーにしてしまったという責任が挙げられる。ファレスは、また反イスラム的な反シャリア法(anti-sharia、反イスラム法)運動にも深くかかわっている。


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マイケル・ハイデン(MICHAEL HAYDEN)

ジョージ・W・ブッシュ政権下、CIAとNSA(アメリカ国家安全保障局)の長官職を歴任したマイケル・ハイデンというと、皆さんは、彼は穏健な方向に向かうように影響力を行使するだろうと考えることだろう。ハイデンは、イランに対する攻撃が悪い結果をもたらすことを憂慮していると公に発言している。しかし、ハイデンは拷問については熱心に擁護している。しかし、拷問の中身を詳細に述べられるのは不快に感じてしまうようだ。拷問をしても効果的な情報収集の手段ではないことは多くの証拠が挙げられ、明白な事実となっている。そして、拷問をすることは人々の憎悪をかき立てるという道徳上の問題がある。それにもかかわらず、ハイデンは、拷問を今でも擁護し続けている。専門家たちの合意に同意する人たちと、オバマ大統領の出生や国籍問題を取り上げる人々(birthers)や911事件の真相を求める人々(truthers)とを比べてみればよい。ハイデンの態度は後者の態度と同じだ。ハイデンは、ブッシュ政権で政府高官の地位にあった時、拷問の事実を隠していたという記録が残されている。


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ダン・セノア(DAN SENOR)

ロムニー候補のアドバイザーの多くはイラク戦争とその結果を擁護している。しかし、ダン・セノアほど熱心に擁護している人はいない。セノアは、ネオコンの圧力団体PNACの共同設立者であった。また、イラク暫定当局の報道官だった。そこで、彼は、占領の素晴らしい面を語り続けた。ある時、記者たちに向かって、「これはオフレコでお願いしますね。実際にはイラクは燃え続けていますが、公式的には、イラクには安全と安定が戻りつつあるんです」と語った。セノアは、報道官を退任した後、アメリカによるイラク占領には良い面ばかりがないということが明らかになっても、占領の良い面ばかりを擁護し続けた。こうした方法は、イラン爆撃についての議論でも使われている。加えて、セノアは、ロムニー陣営の一員として、イラン爆撃を行った場合、ロムニーが政権の座に就いている場合にはその結果について公開の場で議論をするべきではない、と述べている。


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マックス・ブート(MAX BOOT)

マックス・ブートは、戦争推進論を一貫して主張している稀有な存在である。ネオコンの基準から見ても顕著な存在である。2001年10月、ブートは、「アメリカはその帝国としての役割を」把握し、実行することを求めた。そして、気取った調子で次のように主張した。「アフガニスタンやその他の問題を抱えた国々は、乗馬ズボンと熱帯用帽子を身に付けた、自尊心にあふれたイギリス人たちがかつて与えた、啓蒙を外国の政府から再び与えられることを望んでいるのだ」と。多くの皆さんは、ブートがこれらの発言を今は反省しているだろうと思われるだろう。しかし、ブートは、自分の発言は完全に正しかったし、「ブッシュ政権の政策立案者たちが自分の主張を聞いてくれたら良かった」というのだけが心残りだと断言した。ブートは、イラク戦争に関して、極端に楽観的な主張をしていた。彼は、イラク戦争に関し、「6万から7万5000の米軍将兵を長期にわたり駐留させるだけ」で良いと主張していた。現在、ブートは、アフガニスタンに米軍を駐留させ続けること、シリアに介入すること、イランに対して爆撃を行うことを主張している。


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エリック・エデルマン(ERIC EDELMAN)

エデルマンは、チェイニー副大統領の補佐官、ブッシュ政権下のトルコ大使を務めた。エデルマンは、上司のタカ派的な態度を受け継いでいる。最近では、イランが核兵器を持つという最悪の世界にならないための、唯一の実行可能な方法はイランと戦争をすることであると述べている。ロムニー候補は、リークされた秘密情報をめぐり、エデルマンを使って、オバマ大統領を攻撃している。エデルマンを情報漏えい事件の批判者に選んだというのは選んだというのは、無様だとしか言いようがない。エデルマンは、「チェイニー副大統領首席補佐官だったスクーター・リビーに対して、ジョー・ウィルソンのニジェール訪問についての情報を意図的にリークすることを提案した」人物なのであるスクーター・リビーは、この情報漏えい事件(プレイム事件。ブッシュ政権に批判的だった外交官ジョー・ウィルソンの妻がCIAの工作員であったことをマスコミにリークし、身の危険に晒した事件)情報漏えい罪で起訴され、実刑判決(2年6カ月)を受けた。その原因を作ったのが、スクーターに仕えていたエデルマンなのだ。

(終わり)

アメリカが作り上げた“素晴らしき"今の世界

ロバート・ケーガン / ビジネス社


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by Hfurumura | 2012-10-15 15:41 | アメリカ政治
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