翻訳、評論の分野で活動するSNSI研究員の古村治彦のブログ
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日本政治論:エコノミスト誌から

アメリカ政治の秘密

古村 治彦 / PHP研究所



極(pole、ポール)を巡って競争するポール・ダンサーたち(Pole dancers)

曖昧なマニフェストを掲げる小政党は日本の有権者たちをうんざりさせようとしている

エコノミスト誌(The Economist)東京発
2012年11月24日
http://www.economist.com/news/asia/21567116-small-parties-vague-manifestos-hope-entice-fed-up-japanese-voters-pole-dancers

 日本の自由民主党(Liberal Democratic Party、LDP)について言い古されてきたジョークがある。それは、自民党は、自由主義的(Liberal)でも、民主的(Democratic)でもなく、ましてやきちんとした党(Party)でもないというものだ。自民党は、1950年代に反社会主義の諸派閥の雑多な組み合わせで形成された。そして、2009年に総選挙で大敗するまで、半世紀以上にわたり、雑多な派閥の集まりである自民党はその団結を保った。現在、歴史は繰り返す、という状況になっている。野田佳彦首相が2012年12月16日に総選挙を行うことを宣言して以降、日本の政治の世界には14の政党が出現している。

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 野田首相率いる民主党(Democratic Party of Japan)は国民からの支持を失っている。そして、新しく結成された諸政党は政治的には右であるが、これらは連合して日本を再活性化したいと熱望している。こうした戦略は諸政党の名前によく反映されている。「太陽(Sunrise)」、「維新」、「ルネサンス(Renaissance)」といった具合である。日本の有権者たちは、「こうした政党は一体何を基にして連合するのだろうか?」という疑問を持っている。

 総選挙の約3週間も前になって、諸政党のリーダーたちは、日本のメディアが、民主党と自民党以外の選択肢となる「第三極(third-pole)」と呼ぶ、連合を形成しようと躍起になっている。有権者の多くは、民主党には罰を与えたいが、自民党に政権の座に復帰して欲しくないと考えている。それは世論調査の結果から明らかである。民主、自民両党は、両方の支持率を足しても半数の有権者の支持を得られていない。従って、残りの諸政党は、お互いに協力するか、民主、自民どちらかと協力することができれば、影響力を行使できることになる。

 このような状況下、諸政党は、政策がぶつかることがあっても、最も魅力的な相手と一緒になろうとして、お見合いパーティー(speed-dating)に狂奔している。ベテラン政治家で反中国の立場をとる、石原慎太郎は、東京都知事を辞任して、右翼政党「太陽の党(Sunrise Party)」を結成した。それからほんの数日後、石原は、橋下徹大阪市長率いる日本維新の会(Japan Restoration Party、JRP)に入党し、党代表となった。石原、橋下両氏は、合併のためにいくつかの政策をあやふやなままにしておいた。そしてそれを敢えて問題視しなかった。橋下市長は、日本維新の会が主張していた2030年代までの原発廃止という主張を取り下げ、石原は、アメリカが主導している自由貿易協定、環太平洋戦略的経済協力協定(Trans-Pacific Partnership、TPP)への参加に反対する姿勢を軟化させた。

●いろいろなことが噴出している

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「橋石(HashIsh)」合併は、これらと連合を組む可能性が高かった残り2つの政党を驚かせた。一つは、みんなの党(Your Party)である。みんなの党は、TPP推進と反原発の立場をとっている。もう一つは、減税日本(Taxcut Japan)である。減税日本は、石原慎太郎と合併について協議していたところだった。

 諸政党のリーダーたちはうまく立ち回るべく動いている。彼らの動きは激しさを増している。それは、そうした活動を行う余地が多く存在するからだ。各種世論調査によると、自民党は約25%の支持を得ており、民主党の倍の数字となっている。しかし、自民党の安倍晋三総裁の人気は下降気味であり、一方、野田首相の人気は、国会を解散して以降、上昇している。多くの有権者が態度を決めていない。日本政治に関するブログ「シサク(思索)」の著者マイケル・チュチェックは、有権者が態度を決めていないこと受けて、次のように書いている。「第三極の諸政党は、安易な連合を組むだろう。政策を粘着テープで適当につぎはぎし、政治家個人の人気に頼り、うんざりするほど愛国主義を煽り立てるだろう」と。まrた、自民党と民主党の親財界の人々は、選挙後、一時的な連合を組もうとする可能性ある。このような「大連立(grand coalition)」の希望は過去に成就しなかった。しかし、今回は分からない。

 選挙の結果について、たった一つ確実に言えることは、日本政治が右傾化するということだ。石原慎太郎は、日本と中国との間で尖閣諸島の領有権をめぐる争いの引き金を引いた人物である。日中間の争いによって、ビジネスは大きなダメージを負った。しかし、石原は後悔をしていない。先月、東京都知事を辞任して以降、石原は、日本の戦争を非難する憲法は「醜い(ugly)」のでこれを改正し、中国に対してこれまで以上の厳しい態度で臨むべきだと強く主張している。石原は、日本は核兵器を開発し所有すべきであるとも主張している。また、1937年に南京で起きた大虐殺(massacre)については否定している。減税日本代表で名古屋市長の河村たかしは、南京大虐殺には疑義があると発言した。名古屋市と南京市は姉妹都市の関係にある。

 みんなの党は、日本維新の会との合併協議から離れようとしている。みんなの党は最初から慎重な姿勢を崩さなかった。しかし、選挙後、非公開の場所での交渉が始まれば、政策は再び柔軟に取り扱われることになる。みんなの党所属の浅尾慶一郎代議士は、「そうしたことは、それぞれの政党のリーダーたち次第であろう」と述べている。何も心配することはないのだ。

※アジア版から転載

(終わり)

アメリカが作り上げた“素晴らしき"今の世界

ロバート・ケーガン / ビジネス社


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by Hfurumura | 2012-11-26 13:02 | 日本政治